実家の終いかたを考える、正月

ご馳走を食べながら、考えた。
終活準備を始めている両親。
父はエンディングノートを書き、母はものを片付けだしている。
あら、いいわね? と思うかた、とんでもないです。
父の葬儀の希望に、私や弟は唖然としてます。
希望を叶えるために、どう折り合うか、迷い中。
そう、本人の希望と、子どもの気持ちのすれ違い。

正月に帰省した弟と意思確認。
離れている彼と、近くに住む姉のわたし。
喪主になる彼の意思を尊重する、と伝える。
実家の処分は私に任せると逆に言われる。

正月の話題?と思われるかもしれない。
それでも笑顔で何度も同じ話を繰り返す母を見ながら
とてもしっかりとしていた分、切なくなる。
転んだりすると骨がもろくなっていて大怪我になりやすく
そんな心配も増す。

ともに50代を超えた姉弟としては
人生100年時代と言いつつ、あと20年には迎えるその日を考えた。

ホームヘルパーを入れるようになり片付けに力が入る母。
誰かが家に入ることを嫌がってたけれど、そこはよかった。
過去私が思う中、今までで一番、キッチン周り含めきれい(笑)
安心、安全は、そういうことかもしれない。
整ってる、というより清潔を保たれていて、人との関わり。

実家の処分も漠然と考えた。
エリア的に売れる、そこは大丈夫。
問題が、あるものをどうするか。
いくつかの思い出の品、アルバムを引き取り
思い出の詰まった家具の行き先。
私のシンプルな学習机は、ここで暮らした息子たちも使った。
両親の結婚祝いの無骨な本棚は、ずっと生まれる前からあるわけで
何度かの転勤も共にしたもの。
思い入れのあるものは、手放しづらいけれど、私には必要ないもの。

その日が来ていないけれど、悩ましい。
その日が来る前に、考えられるのはありがたいこと。

人が毎日暮らす中で、どれだけのものに囲まれているか。
改めて、暮らしのものの多さに驚く。
そしてがんばっても誰かに委ねなければいけない。
実家の片付けは、経験した人にしかわからない葛藤がある、きっと。
初めて向き合った2020年。

よりよく暮らすためにどうするか考える元年。
新しいことを記憶に残しずらい母に
急激な変化は受け入れられない気がしつつ
短い時間でも会う時間を増やそうと思う。
じっくりとなるとちょっとしんどい、本音。

余計な口は挟まず
できなくなっていくことをゆるく認める。
プライドを傷つけることのない言葉選び。
そして笑顔でいること。

わがままで、自由で、どこかで甘えていられた
もうそんな立ち位置ではいられないと痛感。
見た目はそう振る舞い、変わらなくても、
いろいろ意識しています。

どう寄り添うか、どう過ごすか
それぞれの家族の数だけ、きっといろいろあって
うちはこうしたよ、という話は聞きたいけど
こうしたらいいよ、は聞きたくない(笑)
みんな状況が違いますもん。



ほどよく、くらす

北海道在住、工務店勤務、榎本麻子です。 ライフオーガナイザー®︎で、整理収納アドバイザー。 くらしも仕事も「あそび」が大事。 好奇心のむくままに、私の好きなモノ・コト・ヒトつぶやきます。

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